TNTD: アンテナがない

私がいるような外資に入社してくる人たちはそこそこ必要最小限の英語力を身につけた人たちが殆どです。ただそれで十分でないことも殆どで入社後の上達を求められます。

  • TOEICでいえば750点ぐらいの人が複数入社してきたとしましょう。当然、750点程度では仕事ではまだまだ使えるものではありませんので皆さん苦労しながら業務を通して、あるいは自分での学習を通じてみんな上達していくわけですね。
  • ところがこの上達の度合いには人によって大きな差があります。ある人は2年ほどで900点超相当の語学力に到達する人もいるなか、殆ど伸びない人もいます。なぜだと思いますか?
  • もともと英語のセンスがなくて、なんて言い訳する人もいますけど本当の原因は私には違うものが見えます。アンテナです。仕事中業務で使われる英語を盗んでやろう位の高感度のアンテナを立てているかどうかです。
  • 見ていればわかります。例えば、そういう社員のなかには欧米人や私たちが使った聞き慣れない表現をききとめ、自分で意味や語感を調べ、しばらくしたら自分のwritingやspeakingの中で使おうとしている人がいます。そういうアンテナが立っているわけですね。
  • かたや、いつまで経っても通り一遍の自分の語彙力・表現力の中からの繰り返しで全然拡がっていかない社員もいます。そういうアンテナが立っていないわけです。英語学校に行って、それでおしまい、そういう人も同じです。おそらくそんなアンテナという概念さえもないはずです。
  • この差は数年というスパンのなかではとても大きな差となって現れます。
  • この話を聞いて大抵の人はぴんと来るはずです。もしもなんのことをいっているのかぴんとこないようであれば、奥の深い言語習得などには元々むいていないと考えた方が良いかも知れません。academicなintelligence云々ではなく、言語を学ぼうとするときのmindsetの欠如です。